昔ながらの飴 手仕事が生み出す味わい “軒の栗通り“の和菓子屋

まちのこと

手造り飴が消えていくまちなかの店で変わらぬ味を守る

須賀川市役所から徒歩3分ほどの軒の栗通り沿いにある和菓子屋は、昭和6年の創業から人気商品“一口まんじゅう(15円)“を中心に地元民に長く愛されていますが、店の片隅に置かれた小さなショーケースには、昔ながらの製法で作られた手造り飴がいつも並んでいます。今やまちなかで手造り飴を置く菓子屋は数える程度、という現状の中で、季節限定フレーバーを加えるなどこだわりをもって精力的に飴作りに取り組んでいるんです。

余計なものを入れない素朴な飴

常時饅頭の製造に忙しい中で、飴作りには少なくとも半日の時間が必要です。原料はごくシンプルな“白糖“と“黒糖“ですが、鍋で煮詰めた砂糖は何と150度近くの高温になり、伸ばす、切るなどの工程に一切機械は使用せず、人の手だけで行っています。もちろん全種類とも余計な添加物は入っていません。想像以上に根気のいる大変な作業ですが、それが昔ながらの代々引き継がれてきた飴作りの製法なんです。

“和菓子屋さんならでは“のセンスが光る6種類の味

角張った形の“ぶっきり飴“はプレーン、ゆず、ハッカの3種類。煮詰めた砂糖を鉄鍋に空けて水で冷やし、伸ばして切れ目を入れたら豪快に手でパキパキと断ち切って作ります。その名の通り、丸い形の“玉飴“は黒、茶、しょうゆの3種類。テグスで断ち切った飴の生地をザルの中でかき回して角を落とし、球形に成型します。茶玉飴は黒玉飴と同じ黒糖が原料ですが、作る過程で空気にあてることで茶色に変化したものなんです。“着色料を使わなくても色味は表現できる“。先人が培ってきた知恵に魅力を感じます。

既製品とは一味違う“まろやかな口当たり“

伸ばす過程で空気を含んだぶっきり飴は柔らかな口どけが印象的です。しっかりとした甘さがどこか懐かしい玉飴は舐める毎にすっと体に染み入るような感覚を味わえます。ひと粒の形や大きさが微妙に違うのが手造りの醍醐味であり、それがまた可愛いらしいんです。一度に食べきれない時は瓶詰にして冷蔵保存がすかがわのおとのオススメです。食欲がなくなりがちな暑い時期はひんやりした飴でエネルギーチャージしてみるのはどうでしょうか。

饅頭の美味さにも磨きをかける 上用まんじゅう(100円)

「息子が和菓子屋をやると言った時本当に嬉しかった」としみじみ話す2代目の期待を背負って3代目が考案した店の新しい顔ぶれ“上用まんじゅう“は、日本の山芋類“自然薯“を使用しており、芋の特性である強い粘り気を生かした生地は蒸したてのようなもちもち感がクセになる一品です。さっぱりとしたあんこと相まって美味しいとじわじわ人気を集めており、一口まんじゅうと並ぶ代表商品になりそうな予感。初代から家族の強い絆で切り盛りしてきたまちの和菓子屋は、職人の技と心を受け継いだ3代目が柱となり、これからも須賀川市民に愛される店であり続けます。

手造り飴
全種類200円(税込)
ぶっきり飴【プレーン、ゆず、ハッカ(夏季限定) 】
玉飴【黒、茶、しょうゆ】

近江屋菓子店
住所:須賀川市大町237
営業時間:7:30~20:00
定休日:無休(1/1、1/2のみ休み)
TEL:0248-73-3613


すかがわのおととは、
そこを覗けば、須賀川のちょっと嬉しい発見がある。
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