須賀川市の“古物屋“ のんびり過ごしたい注目の店

まちのこと

須賀川三春線沿いに見える“気になるお店“の正体

芦田塚のセブンイレブンから54号線の坂を上がると、左側に見えてくるかつては商店だった建物。外から眺めると一見おしゃれなカフェのように見えて、夕方に通りかかれば中にオレンジ色の明かりが灯り、いつもオシャレな雰囲気が漂っています。突然入っていってもいいのかな、と少しドキドキしつつ中を覗いてみると、そこは異彩な存在感を放つ古物屋さんでした。

好きが高じて生まれた空間で古物を“魅せる“

幼少の頃から家の蔵にたくさんの古物があり、身近に触れてきたオーナーは、実家が商売を営んでいた影響を受けて、“いずれは自分も店を持つだろう“という思いがずっと胸にあったのだそうです。建築関係に従事した経験を生かして作り出したリノベーション空間は、誰にも邪魔されることなく静かに品物を見定める時間を提供してくれます。どのテーブルを眺めても、どの品物を手に取ってもなぜかいつまでも見ていられる気分になれるのが面白いんです。物の見せ方を知っているオーナーだからできるディスプレイの技にいつのまにか魅了されている。そんな感覚です。

“型にはハマらない“ 自分の感覚で使い方を決めていい

手に取りやすい小物やお手製のアクセサリー、食器類が多く、どれも一点物なのが選ぶ楽しさを増幅させます。お気に入りをさまざまな角度で観察したら、自分ならどう使うかを考えてみるのがポイントです。「お客さんのイマジネーションで自由に使い方を決めてほしい」というオーナーは来店者が店内で過ごす時間を何よりも大切に考えています。だから必要以上の声掛けや説明を加えません。すかがわのおとでは、渋さが粋なお猪口を調味料入れとして、アイスクリームが似合いそうな“ガラス皿“にはきゅうりを乗せて使ってみました。どちらも涼しげで大満足です。

“機能美は良いデザインにつながる“というオーナーの言葉に納得

写真のシンプルな籠は、昔茶碗の水切りとして使われていたのだそうです。使い勝手の良さを追求した無駄のないデザインはまさに機能美。どんな場面にも溶け込む自由自在な様にオーナーの一言が胸にストンと落ちます。その当時は大量生産された製品でも、長年人に使い込まれて刻まれた小さな傷や色褪せが他にはない一点物としての価値を高めること、良いデザインは時を経ても廃れることはないということが実感できます。

二度目の来店は日が暮れてからがおすすめ

昼の店内を満喫したら、夕暮れ時に訪れてみるのがおすすめです。暖色の照明に照らされた古物は昼間とはまた違った表情を見せてくれるはずですよ。実は、オーナーは店内の一室で大人対象の書道教室を開いている師範でもあります。気になる方はレッスンに空きがあるか相談してみてください。足を踏み入れるだけでなんだか心が浄化されて、帰る頃には足取りが軽くなるような“まちなかの古物屋さん“。皆さんもふらりと立ち寄って素敵な古物と出会ってみてはいかがでしょうか。

「古物屋 時雨」蚤の市
年2回開催
〔時期の目安〕
1回目:5月頃(新緑の頃)
2回目:9月頃(初秋の頃)
随時イベント開催中(SNSで告知)

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古物屋 時雨
住所:須賀川市守谷舘11-1
営業日:木曜、金曜、土曜、日曜
営業時間:13時から19時まで
駐車場:2台有り
公式HPはこちら
Instagramはこちら

 

すかがわのおととは、
そこを覗けば、須賀川のちょっと嬉しい発見がある。
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